78CDR-3730
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
リヒャルト・シュトラウス指揮
ベルリン国立歌劇場管弦楽団
独 GRAMMOPHON 66814/7
1928年録音
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)はドイツのミュンヘン生まれ。作曲家としてよく知られているが、指揮者としても活躍した。電気録音初期にはモーツァルト:交響曲第39番、第40番、第41番「ジュピター」に加えてベートーヴェン:交響曲第5番「運命」と第7番があった。米BRUNSWICKが開発した "ライトレイ"方式の電気録音を採用した独GRAMMOPHONはこの方式でフルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルの「運命」(GRAMMOPHON 69855/9)を1926年に録音した。機械式録音とあまり変わらない音で評判はいまいちだった。ドイツ本国ではすぐに廃盤になり、その代わりに登場したのがこのリヒャルト・シュトラウス指揮の「運命」だった。切れ込みの良い鮮やかな音質で精気あふれるシュトラウスの演奏に今日聴いても心を打たれる。ドイツ本国ではすぐに廃盤になったフルトヴェングラーの「運命」だが日本ではHMV による「運命」の新録音(HMV DB3328/32S=78CDR-3521)が登場した1930年代半ば過ぎまでポリドール社のカタログに残っていた。