78CDR-3729
ベートーヴェン:
交響曲第4番変ロ長調作品60
「アテネの廃墟」作品113-序曲
パブロ・カザルス指揮
バルセロナ・パブロ・カザルス交響楽団
英 HIS MASTER'S VOICE D1725/8
1929年7月4日バルセロナ、オリンピア劇場録音
チェロ奏者パブロ・カザルス(1876-1973)のレコード録音は1915年-25年の機械式録音時代にアメリカCOLUMBIAに約60面、アメリカVICTORに2面が残されている。カザルスがピアノのアルフレッド・コルトー(1877-1962)とヴァイオリンのジャック・ティボー(1880-1953)と入れたトリオの録音は1926年12月-1928年12月の2年間にイギリスのHMVによってなされた。ハイドン:ピアノ三重奏曲ト長調(HMVDA895/6=78CDR-3199)、ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲「大公」(HMV DB1223/7=78CDR-3009)、シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番(HMV DB947/50=78CDR-3131)、メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番(HMV DB1072/5=78CDR-3723)、シューマン:ピアノ三重奏曲ニ短調(HMV DB1209/12=78CDR-3728)がその全貌である。トリオに続いてティボーとカザルスはコルトーの指揮でブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲を録音した(HMV DB1311/4, 1929年5月10-11日バルセロナ録音)。この頃HMVにはカザルスを指揮者として起用する動きがあり、最初はロンドン交響楽団とブラームス:ハイドンの主題による変奏曲(HMV DB1131/4,1927年12月と28年3月録音)だった。そしてバルセロナにカザルスのためのオーケストラが作られると、1929年7月にこのベートーヴェン:交響曲第4番と交響曲第1番(HMV D1729/31)が録音された。これらはあまり知られていない指揮者カザルスのSPレコードである。名演奏。