78CDR-3575
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調作品30-3
フリッツ・クライスラー(ヴァイオリン)
セルゲイ・ラフマニノフ(ピアノ)
英 HMV DB1463/4 (米 VICTOR 8163/4と同一録音)
(1928年3月22日アメリカ、ニュージャージー州キャムデン録音)
大ヴァイオリニスト、フリッツ・クライスラー(1875-1962)が大ピアニストのセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)と顔を合わせた歴史的録音。クライスラーとラフマノノフは第1次世界大戦後、同じマネージャーだったことからこの録音が実現したと言われる。これは電気録音初期のもので録音時クライスラーは53歳、ラフマニノフは55歳だった。二人の巨匠が顔を合わせて時間をかけて音楽を作りあげてたことがマトリクス(原盤)番号の末尾にあるテイク番号が示している。第1楽章ではテイク数が8で、これは8回の録音後にOKテイクが出来たことを示している。第3楽章もテイク数が7と非常に多い。4面の録音を完成するためになんと24枚の原盤を使ったという記録的録音だった。このクライスラーの演奏を後の1936年の再録音(78CDR-3014)と是非聴き比べていただきたい。