78CDR-3505
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
(カデンツァ:クライスラー)
ジノ・フランチェスカッティ(ヴァイオリン)
ユージン・オーマンディ指揮
フィラデルフィア管弦楽団
米 COLUMBIA 13140/44-D(Set:MM985)
(1950年11月5日フィラデルフィア、アカデミー・オブ・ミュージック録音)
ジノ・フランチェスカッィ(1902-1991)はフランスの名ヴァイオリニスト。マルセイユに生まれ、ヴァイオリニストの父親とその門下生だった母親の手ほどきを受けて研鑽を積み、5歳でリサイタルを開き10歳でベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を公開演奏した。一時法律家を志したが父親の早逝でヴァイオリニストになる決意をし、1924年にパガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番でパリ・デビュー、その後ジャック・ティボー(1880-1953)の薫陶を得た。1939年アメリカにデビュー、そのままニューヨークに定住した。指揮者のユージン・オーマンディ(1899-1985)はブダペスト生まれ。ブダペスト音楽院で名ヴァイオリニスト、イェネ・フバイ(1858-1937)に師事した。ヴァイオリニストとして活動を始めたが、その後指揮者に転向し、1938年レオポルド・ストコフスキー(1882-1977)の後任としてフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督に就任した。この録音はLP時代に行われたため、SPレコードの存在がほとんど知られていなかった。クライスラー=ブレッヒのこの曲(78CDR-3090)に比肩する名演で、LPでは聴けなかった輝かしいヴァイオリンは見事。