78CDR-3498
ハイドン:チェロ協奏曲ニ長調作品101 Hob. VIIb-2
(カデンツァ: フルニエ)
ピエール・フルニエ(チェロ)
ラファエル・クーベリック指揮
フィルハーモニア管弦楽団
蘭 HMV DB9743/5
(1951年5月26日、ロンドン、アビー・ロード、EMI第1スタジオ録音)
ピエール・フルニエ(1906-1986)はパリ生まれのチェリスト。最初ピアノを習ったが9歳のとき小児麻痺による右足障害のためチェロに転向した。1923年パリ音楽院で一等賞を得て楽壇にデビュー、ヴァイオリンのガブリエル・ブイヨン、ピアノのヴラド・ペルルミュテールとのトリオで注目された。1937年エコール・ノルマル教授、1941から1949年までパリ音楽院教授をつとめた。1942年にヴァイオリンのシゲティ、ピアノのシュナーベルとのピアノ・トリオ、ヴィオラのプリムローズを加えてピアノ四重奏で活動、さらに1945年にはカザルスの抜けたカザルス・トリオに加わり、ヴァイオリンのティボー、ピアノのコルトーと演奏活動した。1954年に初来日。その後何度も日本を訪れた。指揮者のラファエル・クーベリック(1914-1996)はチェコの大ヴァイオリニスト、ヤン・クーベリック(1880-1940)の長男として生まれた。1942年チェコ・フィルの首席指揮者になったが、1948年イギリスに亡命した。1951年シカゴ交響楽団の音楽監督に就任した。HMV盤特有のノイズと原盤のキズがあるが、フルニエの典雅な芸術は他に代えがたい。