78CDR-3431
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調作品24「春」
シモン・ゴールドベルグ(ヴァイオリン)
リリー・クラウス(ピアノ)
仏 ODEON 123839/41(日本コロムビア J8531/3と同一録音)
(1936年東京録音)(M55128/33は日本コロムビアのMatrix番号)
ヴァイオリンのシモン・ゴールドベルク(1909-1993)とピアノのリリー・クラウス(1903-1986)による1936年日本公演の際の日本コロムビアでのスタジオ録音。これはフランスで発売されたODEON盤のSPレコードからのダイレクト・トランスファー。ポーランド生まれのゴールドベルクは8歳の時ベルリンで名教師カール・フレッシュ(1873-1944)に師事し、12歳でワルシャワでデビューした。1916年16歳でドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターに任命され、1929年20歳の時フルトヴェングラー(1886-1954)の招きでベルリン・フィルハーモニーのコンサートマスターに就任した。1934年ドイツで政権を得たナチスによってベルリン・フィルのコンサート・マスターの地位を追われ、ニューヨークでデビュー。戦後アメリカ国籍を得て、演奏活動と後進の指導に活躍した。1990年から没年まで新日本フィルハーモニーの指揮者をつとめ、富山県の立山のホテルにて死去した。ピアノのリリー・クラウスはハンガリー生まれ、ブダペスト音楽院でゾルタン・コダーイ(1882-1967)やベラ・バルトーク(1881-1945)に師事した。さらにウィーンでアルトゥール・シュナーベル(1882-1951)の薫陶をえた。1942年シモン・ゴールドベルクとアジア楽旅の時、ジャワ島で日本軍に捕らえられ、家族共々1945年まで抑留生活を送った。戦後はイギリス国籍を取得し活発な演奏活動を行った。第1面でテイク7の原盤が使われている。