33CDR-3420
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ短調作品 121
ジョルジュ・エネスコ(ヴァイオリン)
セレニー・シャイエ=リシェ(ピアノ)
米 REMINGTON RLP149-50
(1950年録音)
ジョルジュ・エネスコ(1881-1955)は20世紀前半に活躍したルーマニア出身の大音楽家。7歳でウィーン音楽大学に入学を許され、1893年12歳で最高メダルを得た。1894年にパリ音楽院に入りヴァイオリンをマルタン・マルシック(1848-1924)、和声と作曲をアンドレ・ゲダルジュ(1856-1928)、ジュール・マスネ(1842-1914)、ガブリエル・フォーレ(1845-1924)に師事し、1899年にヴァイオリンで一等賞を得た。1902年にベルリンでデビュー、1910年にはピアニストのエドゥアール・リスレル(1873-1929)とベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの全曲演奏会を開いた。1929年にアメリカ・コロンビアに録音した 6枚のSPレコードはレコード史上に輝く最高傑作で、また1949年最初期のLPに録音したJ.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ全6曲(33CDR-3384と33CDR-3385)はエネスコが残した金字塔である。ピアノのセリニー・シャイエ=リシェ(1884-1973)はパリ音楽院でラウル・ピュニョ(1852-1914)に師事し、1898年14歳で一等賞を得た。彼女は1932年から1952年の間にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの全曲演奏会を何度も開いた。この録音は大音楽家の遺産として後世に残したいかけがえのない演奏である。