78CDR-3391
ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68
オットー・クレンペラー指揮
ベルリン国立歌劇場管弦楽団
英 PARLOPHONE E10807/12
(1927年12月15日、20日、1928年2月3日、 6月26-27日ベルリン録音)
オットー・クレンペラー(1885-1973)ドイツ生まれ、1910年からドイツ各地のオペラハウスでキャリアを積んだ。1927年-31年にはベルリンのクロール・オペラの指揮者をつとめた。ユダヤ人の彼は1937年ナチスの迫害を逃れてアメリカに移住、市民権を得てロスアンジェルス・フィルハーモニーの音楽監督のポジション得た。だがカリフォルニアの土地になじめず、神経症を病み、奇行を重ねたあげくその地位を離れた。第2次世界大戦が終わるとヨーロッパ楽壇に復帰し、1954年にEMIのプロデューサー、ウォルター・レッグが組織したフィルハーモニア管弦楽団の初代首席指揮者に就任した。アメリカ時代に受けた脳腫瘍の手術の後遺症で半身不随になった彼は晩年、車椅子で指揮を続けた。この録音はクロール・オペラ時代のもので、オーケストラと指揮者のスケジュールを調整しながらの録音セッションによって録音完成までに時間をかけている。大指揮者の若い時代の演奏を、晩年の演奏と比較しながら聴かれることをおすすめする。