78CDR-3379
ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調作品10
ハイドン:弦楽四重奏曲ニ長調作品64-5「ひばり」より第4楽章
パガニーニ弦楽四重奏団
アンリ・テミアンカ(第1ヴァイオリン)
ギュスタヴ・ロッセール(第2ヴァイオリン)
ロベール・クルト(ヴィオラ)
ロベール・マース(チェロ)
米 RCA VICTOR 12-0259/62(Set M-1213)
(1947年1月22-23日録音)
パガニーニ弦楽四重奏団は1946年、アンリ・テミアンカ(1906-1992)によって結成された。結成の前年テミアンカは元プロアルト弦楽四重奏団のチェリスト、ロベール・マースに会った。マースは新しい四重奏団のためのスポンサーになる人物がいることを話し、またニューヨークの楽器店で売り出されていたパガニーニ(1782-1840)が所有した4本のアントニオ・ストラディヴァリ(1644-1737)製の楽器を同じスポンサーが購入して貸与されることで四重奏団はスタートした。1946-47年のシーズンにオール・ベートーヴェンのプログラムをワシントンの国会図書館で演奏し大成功を収め、すぐにRCAヴィクター社が契約した。リーダーのテミアンカはスコットランドでポーランド・ユダヤ系の両親の元に生まれた。ヴァイオリンはロッテルダム、ベルリン、パリ、フィラデルフィアで学んだ。パリ音楽院では名教授ジュール・ブーシュリ(1877-1962)に師事し、フィラデルフィアのカーティス音楽院ではカール・フレッシュ(1873-1944)に師事した。1935年のヴィエニアフスキ・ヴァイオリン・コンクールでは3位に入賞した。この時の1位はジネット・ヌヴー(1919-1948)、2位はダヴィド・オイストラフ(1908-1974)だった。パガニーニ四重奏団が1966年に解散した後、スポンサーの意向で楽器は分散することなくワシントンのコーコラン・アート・ギャラリーに戻された。楽器は1992年にクリーヴランド四重奏団に貸与され、1994年から日本音楽財団の所有となり、東京クァルテットによって使用された。