33CDR-3313
J.S.バッハ:
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調 BWV.1004
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番ホ長調 BWV.1006
ジノ・フランチェスカッティ(ヴァイオリン)
米 COLUMBIA ML4935
(1952年4月24日(第2番)、1950年5月23日(第3番)
ニューヨーク30丁目コロンビア・スタジオ録音)
ジノ・フランチェスカッティ(1902-1991)はフランスの名ヴァイオリニスト。マルセイユに生まれ、ヴァイオリニストだった父親とその門下生だった母親の手ほどきを受けて研鑽を積み、5歳でリサイタルを開き10歳でベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を公開演奏した。一時法律家を志したが父親の早逝でヴィオリニストになる決意をし、1924年にパガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番でパリ・デビューし、その後ジャック・ティボー(1880-1953)の薫陶を得た。1927年から31年までエコール・ノルマル音楽院の教授をつとめ、この間コンセール・ストララムに団員としても加わっていた。1939年にソリストとしてアメリカにデビュー、そのままニューヨークに定住した。1950年はJ.S.バッハ(1685-1750)の没後200年にあたり、フランスカッティを起用して無伴奏ソナタとパルティータのプロジェクトで、パルティータ第3番 BWV.1006 から始めたが、第2弾のパルティータ第2番 BWV1004が2年後の録音となり、全曲完成の見込みが立たなくなった1954年にこの2曲だけ単売されたがすぐに廃盤になった。一筆書き風の輝かしいラテンバッハの名演を、是非後世に残したい気持ちを持って取り上げた。初期LPからの復刻で特有のノイズがあるが、ダイレクトトランスファーの生々しい音が特長。