78CDR-3266
機械式録音盤(電気録音以前)
モーツァルト: ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219
アーサー・カテラル(ヴァイオリン)
サー・ハミルトン・ハーティ指揮
管弦楽団
英 COLUMBIA L1592/5
(1924年4月10日ロンドン録音)
この曲の初録音。アーサー・カテラル(1883-1943)はイギリスのヴァイオリニスト。マンチェスター王立音楽アカデミーで学び、1902年18歳で指揮者ハンス・リヒター(1843-1916)の招きでバイロイトに赴きヴァーグナーの未亡人コジマ・ヴァーグナーが催したシーズン音楽会に登場した。1903年ハレ管弦楽団でチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を演奏した。1909年ロンドンのクイーンズ・ホールのプロナード・オーケストラのコンサートマスター、1929年に創立されたBBC交響楽団のコンサートマスターに就任した。コンサート活動の傍らロンドンの王立音楽アデミーでも教えた。20世紀の最初の四半世紀にイギリスで最も活躍したヴァイオリニストで、録音した曲の多くはそれらの初レコードだった。指揮者のサー・ハミルトン・ハーティ(1879-1941)はアイルランド出身の指揮者。教会のオルガン奏者だった父親の指導を受け12歳で教会オルガニストになった。1901年ロンドンに出て大アーティスト達のピアノ伴奏者をつとめ、1920年ハレ管弦楽団の指揮者となり1933年までつとめた。ハーティは1925年に叙勲され、作曲家、編曲者としても活躍した。このシリーズでカテラルはモーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第42番 K.526(78CDR-3268)が出ている。ピアニストはハーティ。