78CDR-3265
機械式録音盤(電気録音以前)
モーツァルト:
ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216
セレナード第7番ニ長調「ハフナー」 K.250よりメヌット
イェリー・ダラニー(ヴァイオリン)
スタンリー・チャップル指揮
エオリアン管弦楽団
英 VOCALION A0242/4
(1925年イギリス録音)
この曲の初レコ-ド。イェリー・ダラニー(1893-1966)はハンガリーのブダペスト生まれの女流ヴァイオリニスト。大ヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)の甥の娘にあたる。ブダペスト音楽院で最初ピアノを学んだが、ヴァイオリン科のイェノ・フバイ(1858-1937)のクラスに入学が許されヴァイオリンに転向した。ヨーロッパ各地やアメリカに演奏旅行のあとロンドンに定住した。妹のアディラ・ダラニーもヴァイオリン奏者で二人のデュオの録音もある。作曲家でピアニストだったベラ・バルトーク(1881-1945)と一緒にロンドンとパリでソナタ演奏会を開いた。モーリス・ラヴェル(1875-1937)は「ツィガーヌ」を彼女に献呈し1924年にロンドンで初演。ソリストだけでなく室内楽でも活躍した。指揮者のスタンリー・チャップル(1900-1987)は1921年にロンドン交響楽団の指揮者になり、1930年にベルリン・フィルを指揮してヨーロッパでの名声を得た。1939年にボストンに行きそのままアメリカに留まり、タングルウッド音楽祭のディレクターをレナード・バーンスタイン(1918-1990)と共につとめた。