78CDR-3264
機械式録音盤(電気録音以前)
フランク:ヴァイオリン・ソナタイ長調
ジャック・ティボー(ヴァイオリン)
アルフレッド・コルトー(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB785/8
(1923年10月22日イギリス、ミドルセックス州ヘイズ HMVスタジオ Room No.1 録音)
この曲の初レコード。ジャック・ティボー(1880)は20世紀フランス最高のヴァイオリニスト。1897年パリ音楽院のマルシック教授のもとで一等賞を得た。ピアノのアルフレッド・コルトー(1877-1962)は1896年にパリ音楽院のディエメール教授のもとで一等賞を得た。1905年二人はチェロのパブロ・カザルス(1876-1973)を加えピアノ三重奏団の「カザルス・トリオ」を結成、以後四半世紀にわたって最高の三重奏団として君臨した。この録音はティボーとコルトーによる初顔合わせの録音である。まだ電気録音が生まれていない1923年、大きなラッパの前で演奏したもの。ティボーが43歳、コルトーが46歳だった。二人はフランクのソナタを1929年に再録音している。このシリーズでコルトーとティボーはベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」(78CDR-3015)、ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ(78CDR-3044)が出ている。カザルスが加わったトリオの演奏はベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番「大公」(78CDR-3009)、シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番(78CDR-3131)、ハイドン:ピアノ三重奏曲第39番(78CDR-3199)がある。他にティボー、コルトーのソロ、協奏曲録音は多数出ている。