78CDR-3174
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
(カデンツァ:ヨアヒム)
ジョコンダ・デ・ヴィトー(ヴァイオリン)
パウル・ファン・ケンペン指揮
ベルリン・ドイツ・オペラ劇場管弦楽団
独 GRAMMOPHON 68308/12
(1941年4月ベルリン録音)
ジョコンダ・デ・ヴィトー(1907-94)はイタリアの女流ヴァイオリニスト。この録音はデ・ヴィトーのレコードデビュー。1941年第2次世界大戦下のベルリンでポリドール・レーベルに行われた。この時デ・ヴィトーは34歳だった。初々しく、輝かしいヴァイオリンは戦後のEMIへの再録音とはかなり異なる。指揮者のパウル・ファン・ケンペン (1893-1955)はオランダの指揮者。17歳でアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団にヴァイオリニストとして入団。1916年以降ドイツで活躍。1932年にオーバーハウゼンで指揮者としてデビュー。1934年から1942年の8年間ドレスデン・フィルハーモニーの首席指揮者を務めた。戦後はオランダに戻ったが第2次大戦中ナチ政権下のドイツで活躍したことで1949年まで指揮活動が制限された。1949年からオランダのヒルファーサムの放送管弦楽団を指揮している。録音はSP期にはドレスデン・フィル、LPになってベルリン・フィルやアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団がある。1955年、62歳で他界した。なお第10面は原盤不良によるダビングで他の面に較べて音質が劣る。