78CDR-3152
フォーレ:ピアノ四重奏曲第2番ト短調作品45
マルグリット・ロン(ピアノ)
ジャック・ティボー(ヴァイオリン)
モーリス・ヴィユー(ヴィオラ)
ピエール・フルニエ(チェロ)
仏 DISQUE GRAMOPHONE DB5103/5
(1940年5月10日パリ、アルベール・スタジオ録音)
20世紀のフランスの巨匠4人が一堂に会した夢の顔合わせである。ピアノのマルグリット・ロン(1874-1966)、ヴァイオリンのジャック・ティボー(1880-1953)、ヴィオラのモーリス・ヴィユー(1884-1966)、チェロのピエール・フルニエ(1906-1986)はいずれもパリ音楽院出身で、全員一等賞を得た抜きんでた音楽家。この録音が行われた1940年5月10日はドイツ軍がベルギー、オランダ、ルクセンブルグのベネルックス3国に侵攻し無差別攻撃をした日だった。このニュースは録音中の演奏家達に知らされた。ティボーの長男ロジェがベルギー方面に従軍していることを全員知っていたので、悲痛な気分で演奏に没頭したという。そして録音の翌々日の5月13日にロジェが戦死した報せがティボーのもとにとどいた。この演奏は完璧な完成度を持った希有の名演奏である。