78CDR-3149
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
フォーレ:ドリー第1番「子守歌」作品56
ジャック・ティボー(ヴァイオリン)
タッソ・ヤノプーロ(ピアノ)
仏 DISQUE GRAMOPHONE DA4999
(1944年5月28日パリ、プルーズ・スタジオ録音)
ティボーの小品SP盤の中で最も入手が難しい稀少盤。第2次世界大戦下のパリでの録音。ジャック・ティボー(1880-1953)は20世紀前半に活躍したフランスの大ヴァイオリニスト。ボルドー出身で1893年からパリ音楽院のマルタン・マルシック(1848-1924)に師事し、1896年16歳で一等賞を得た。生活のためにカフェのコンセール・ルージュで弾いていたところを指揮者のエドゥアール・
コロンヌ(1838-1910)に見いだされて楽員に採用された。そのとき、ティボーの親友で後にパリ音楽院の教授になったジュール・ブーシュリ(1877-1962)もコロンヌの楽員になった。1905年にピアノのアルフレッド・コルトー(1877-1962)、チェロのパブロ・カザルス(1876-1973)とトリオを結成し1930年頃まで活動した。ティボーは1923年と1936年に来日、1953年の3度目の来日のとき、乗っていたエール・フランス機がアルプスの支峰スメ山に激突して死亡した。享年72歳。このシリーズでティボーの演奏が多く出ている。