78CDR-3119
J.S.バッハ:二つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV.1043
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調 BWV.1001からアダージョ
アルノルト・ロゼー(ヴァイオリン)
アルマ・ロゼー(ヴァイオリン)
室内管弦楽団
チェコ HIS MASTER'S VOICE ES663/5
(1929年5月29日ウィーン録音)
ロゼー父娘による唯一の録音。アルノルト・ロゼー(1863-1946)はウィーン・フィルやウィーン国立歌劇場オーケストラのリーダーを50年間(1881-1931)務め、機械式録音時代にも録音していた名手。アルノルト・ロゼーはグスタフ・マーラーの妹ユスティーネと結婚し、娘のアルマ・ロゼー(1906-1944)をもうけた。アルマはヴァイオリニストとなり、1932年に女性だけのオーケストラである "ウィーン・ワルツ・オーケストラ" を組織し好評を得た。アルマ・ロゼーはチェコ出身のヴァイオリニスト、ヴァーシャ・プシホダ(1900-1960)と1930年に結婚したが1935年に離婚。1938年にナチスのウィーン侵攻でロゼー父娘はロンドンに逃れたが、アルマはヨーロッパ大陸の戻りフランスで演奏活動中、ナチスのゲシュタボにつかまりアウシュウィッツに送られた。アルマはガス室に送られる人々の僅かの時間を慰めるために楽団を作ることを許されたが、1944年アウシュヴィッツで他界した。ガス室ではなく食中毒が死因とされている。ロゼーはベートーヴェン:ロマンスヘ長調作品50(78CDR-3059)が出ている。