78CDR-3110
サン=サーンス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調作品75
アンドレ・パスカル(ヴァイオリン)
イジドール・フィリップ(ピアノ)
米 COLUMBIA P-71214/6D(仏Pathe PAT 15/7と同一録音)
(1934年6月28 & 30日パリ録音)
フランス近代ヴァイオリン・ソナタの名作であるフォーレの第1番(1877年作)やフランクのソナタ(1886年作)の間に埋もれている感のあるこのソナタはカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1885年に作曲した。ピアニストのイジドール・フィリップ(1863-1958)はハンガリー系のフランスのピアニストで、1883年パリ音楽院で一等賞を得てサン=サーンスにも師事した。1903年から1934年まで母校の教授を務め、門下に多くの名ピアニストを輩出した。ヴァイオリンのアンドレ・パスカル(1894-没年不詳)はパリ音楽院に学び、パリ音楽院管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者、フォンテーヌブローのアメリカ音楽院の教授を務めた。この録音は作曲者サン=サーンスの生誕100年の年に、故人と縁の逢った演奏者によって録音された貴重なもの。この曲の世界初録音であった。