78CDR-3042
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第5番イ長調作品18-5
カペー弦楽四重奏団
リュシアン・カペー(第1ヴァイオリン)
モーリス・エウィット(第2ヴァイオリン)
アンリ・ブノワ(ヴィオラ)
カミユ・ドゥロベール(チェロ)
日本コロムビアJ5091/4 (仏COLUMBIA D-13066/9と同一録音)
(1928年10月4日録音)
史上最高の弦楽四重奏団だったカペー弦楽四重奏団のリーダー、リュシアン・カペー(1873-1928)は医師の誤診による腹膜炎で1928年12月18日に急逝した。享年55歳。カペーはパリ音楽院でJ.-P. モーランに師事し1893年に一等賞を得た。その年に弦楽四重奏団を組織した。録音時のメンバーは1918年からもの。1920頃から毎年ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の連続演奏会をパリで開催していた、カペーは1928年6月にフランス・コロンビアに録音を始めた。そしてその年の10月までに弦楽四重奏曲11曲とピアノ五重奏曲1曲の録音をした。10インチSP盤が7枚、12インチ盤が44枚である。まるでカペーが自らの死を予期したようなハイペースの録音である。約80年前の録音ながら、この洗練された四重奏団の音色がダイレクト・トランスファーで見事にとらえられている。このシリーズではフランク:ピアノ五重奏曲(78CDR-3034)、シューマン:弦楽四重奏曲第1番(78CDR-1056)、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番(78CDR-1082)、ドビュッシー:弦楽四重奏曲(78CDR-1168)、ハイドン:弦楽四重奏曲第67番「ひばり」(78CDR-3194)が出ている。